一般社団法人日本琺瑯工業会

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ほうろうの特徴

ほうろうの強み

 鉄とガラス。全く違う2つの素材を結合させたほうろうは、 それぞれの良い面が活かされ、長所もぐうんと拡大されています。

 両者の持てるすばらしい力をフルに結集したのがこのほうろうなのです。ですから「ほうろうでなくては」という用途もいっぱい!ほうろうの優れた特長がさまざまな分野で活躍しています。

ほうろうの優れた特徴

 

耐久性
ほうろうは鉄の表面にガラスを化学的、物理的に結合させたもの。鉄とガラスとの密着度は極めて高く、その耐久性も折り紙つきです。
耐酸性
ほうろうは、塩酸、硫酸、有機酸等に対して極めて強い耐酸性を持っています。
耐摩耗性
ビルの外壁や浴槽がいつの間にかすりへってきた、では一大事。ほうろうは極めて硬く、耐摩耗性も抜群です。表面がはげたり、ぼろぼろこぼれおちたりしないので、特に浴槽や建材には向いています。
保温性
分厚い素地と、内外部を完全にカバーした熱伝導率の低いほうろう層のため、熱を逃さず保温性に優れています。お料理もふっくらさめず、湯もちも良好です。
耐食性
貯蔵や醸造用に使われるタンク類。ほうろうは化学薬品などの腐食に強いため、化学工業関係でひっぱりだこです。
耐熱性
釉薬を何段階にも分けて800 C~900 Cもの高温で焼きつけるほうろう。ちょっとやそっとの熱にはビクともしません。
清潔感
表面が硬くてすべすべしたガラス質。だから、キズや汚れもシャットアウト。水や中性洗剤で洗うだけで常に美しい外観が保てます。清掃もラクな、うれしいほうろうです。
非吸着性
食品関係のタンクや日常の台所用品などでは、においがつかないことは特に大事なことです。ほうろうは表面がガラスなので、この非吸着性が抜群です。
不活性
ガラス質は中性、かつ不活性。中の内容物と絶対に化学反応を起こすことがありません。ですから、有害物質が溶出する心配もなく安全です。
色調の無変化
紀元前につくられたツタンカーメン王の黄金マスクでもおわかりのように、ほうろうは永い年月がたっても色が変わりません。カタチがあるかぎり、美しい色あいが楽しめます。
なめらかな肌ざわり
ほうろうの表面はまことになめらか。お肌にやさしい感触が伝わります。
美しい色合いと光沢
着色が自由自在のガラス質ですから、どんな鮮やかな色でも焼きつけることができます。美しい色あいと光沢が楽しめるほうろうは、キッチンに浴槽に大活躍。

ほうろうの環境対策

 

 ほうろうは、鉄に無機ガラス(うわぐすり)を高温で焼付けるため、ほうろうの製造にはエネルギーを消費し、その多くは焼成の際に使われます。一般にほうろうは、下くすりを掛けて焼成し、更に上くすりを掛けて焼成する2回掛・2回焼成を行いますが、これを2回掛けて1回焼成で済ます方法が研究され、既に一部で実用化されています。また、2回掛けるのを1回掛けで済ます方法もあります。この方法は、鉄の表面を特別に前処理する必要があり、この際、多量の硫酸鉄が発生して廃棄物処理の問題がおこるので、この前処理を無くす方法を研究しています。

 過去には、有害物として指定されているカドミ、鉛を含むほうろう製品の問題がありましたが、食品衛生法によるカドミ、鉛の溶出限界が示され、今日ではこれらの有害物を含まない原料を使用することで製品が作られています。しかし、近年、排水規制に環境ホルモンに影響を与える物質の排出基準が決められ、ほうろう工業に関係する元素としてほう素、ふっ素が上げられます。ほうろうに使用するうわぐすり(特に、低温焼成用)には、ほう素、ふっ素が含まれるため、ほうろう製造工程中で使用する水にそれらの成分が溶出し、排水中の濃度が基準を超える問題が起こっており、ほうろう鉄器製造業は、排水濃度の暫定基準を受けています。

 この問題に対応するため、無ほう素、無ふっ素うわぐすりの研究、水を使用しない製造工程(パウダーコーティング)、排水処理方法の研究等が進められていますが、製造時の作業性、経済性の問題が残っています。


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